日帰り高山村ツアー〜ドメーヌ長谷編〜
一昨年リリースしたフクイハラブランが美味しすぎてファンになった方は多いのではないでしょうか?
なかなか公の舞台に姿を現さない長谷さん、あんなに美味しいワインを造る人ってどんな人⁉️と思い、こちらから会いにいっちゃいました😆
長谷さんプロフィール
長谷光浩さん(はせみつひろ)さん
大手の外資系レコード会社に勤めていましたが、退職し2014年に高山村に移住。
ワイン造りの勉強は2013年からで、様々なワイナリーやスクールでワイン造りを学び、晴れて2017年にワイナリー「ドメーヌ長谷」を開設。
レコード会社にお勤めの頃から年収の何割をつぎ込んだかというほどワインにゾッコンだったそう🍷←アレ?どっかで聞いたことのある武勇伝笑
近年続々と増えているワイナリーさんのように経歴だけ見ると経験は浅そうですが、リリースしていきなりあんなに美味しいワインを出しちゃうのは、日々の勉強と持ち前のセンスなんでしょうか😆
2018年のコレも最高に美味しかったし❤️
畑について
終わりが見えません😭
標高は800m。
修行先のヴィラデストを参考に決めたとか。高めですが、千曲川ワインバレーではそう珍しくはありません。
ただ、ポイントはその広さ❗️
ほぼ家族だけで回している小規模ワイナリーは、私調べではだいたい3ha前後が多いです。
けど、こちらはなんと6ha❗️
ヴィラデストワイナリーですら約7haを4、5人でやっとこさ回しているというのに…。
「ふぅ、この畑終わったー」と思ったら、ちょっと先の他の畑が見えてゲンナリするパターン(あくまで私の場合です…😅)
時々長谷ファンの方々がボランティアで手伝ってくれるそうなのですが、とはいえ…。
それに、2020年はドイツ系品種とMBA以外は全て傘かけをするというではありませんか❗️
計7〜8万枚…。
誰か、、、手伝ってあげて😭
湿気が…
知っている方も多いと思いますが、同じ千曲川ワインバレーといえど、北信東信で全くと言っていいほど気候が違います。
大ベテランのおじいちゃんとかに聞くと、
「〇〇山からの風が吹き下すのと△△山からの…」と詳しい話をしてくれますが、
ここでは理由省略!←残念ながら山にはあまり興味ありません!笑
北信は東信より湿気が多く(とはいえ、全国的には少ないですよ)、
総じて雪深い地域。
特に長谷さんの畑(福井原)は7月、霧がよく出てピノ系は病気のリスクが他よりも大きいそう。
葉から滴が落ちるくらいだそうなので、かなりの湿気ですね😱
ただ、先述の病気の一つである灰カビは≒貴腐、
2018のPino Fanに少量使われているそうなのですが、それが最高の風味を醸し出してました⭐️
程よい樽の風味に寄り添う貴腐香、もう、ミラクルとしか思えない😍
冷静と情熱の間
あ、分かりにくくてすみません、ここからはワイナリーのお話です😅
このワイナリーほど、この言葉が似合う場所は無いのではないだろうか…
クール長谷
・温度、湿度管理
まず建物の1/4は地下に埋まっています。
理由は以下の図の通り←分かりにくい?笑
そのおかげで、暑い夏も寒い冬も温度が大きく変化することがないそう。マイナスになったこともないのだとか。
ワイナリー出入口の反対側の搬入口?は、地形上少し高い所にあり、断熱材が入っていないので、酵母が暴れてしまいそうな時、冷却のためにタンクごとそちらに移動させるそう。
突発的にできてしまった冷蔵ルームも、おかげで冷蔵庫を買う必要がなくなったそう。
湿度に関しては、
わざと床のコンクリートを剥き出しにし湿度を保たれるようにしたり(ただその分汚さないようにする努力は必要←洗うと湿度上がるし))、
夏の湿度が高い時は扇風機を二台回して空気を循環させているのだとか。
・再生可能エネルギーを目指す
ソーラー、雪室など作りたい、と。
ほら、ワインは自然派なのに生活スタイルは真逆っていう人もいるでしょ?笑
長谷さんはさすが、きちんと考えてらっしゃいます。
ワイナリーよりもちょっと登った所に貯蔵庫を作る予定らしいので、それが雪室になることを期待します!
※近年雪は少ないけど、頑張って掻き集めてほしい!
他にも、
幅をフォークリフトに合わせて設計していたり、
TCAの原因を作らないよう、ワイナリーの建築に際しても化学製品を使っていなかったり…
いやー聞いていてマニア的にも楽しいし、参考になります!
パッション長谷
・「THE 工場」なワイナリーはイヤだ❗️
将来までずっと続くワイナリーにしたいので、デザインはかなり重視したそう。
私みたいなマニアとしてはデザインはあまり重視しませんが、
例えば長谷さんのお子さん、お孫さんがワイナリーを継ぐ時に萎えることのないように、ということかしら??
確かに食品工場みたいなところで機械的に造られたワインは飲み手としても微妙ですもんね🍷
・良い音ですね❤️
ワイナリーの上を見上げると、やっぱりありました!
さすが、元レコード会社にいただけあって、音楽はいつでも身近に😆
音楽オンチの私はよくわからなかったけど、見学中は多分ジャズが流れてた笑
昔城戸さんのところに見学に行った際はクラシックが流れていた(いつもじゃないらしいけど)し、やっぱり音楽の波長はワインを美味しくするのかしら??
・北信五岳を眺めたくて!
二階部分はプライベートスペース。
元々窓無しの予定だったのですが、北信五岳が美しすぎたので、梁だけ残してガラス張りにしたそう。
長谷さんはロマンチストなんだなぁ〜。
今後の展望
混植混醸スタイルを貫くのは長谷さん自身が好きだから、という理由がありますが、
・土地を表現できる
・気候変動が激しい現代のリスクヘッジになりうる
ということも理由。
でも、
ヴィラデストのピノノワールに感激して本格的にワイン造りを目指したんでしょ?
2018年のワイン、pinoって文字入ってるけど…?
と思い、最後にちょこっとお話を聞いてみました。
色々試してマス
先述の通り、長谷さんはこれから更に厳しくなる気候変動に対して真剣に考え、様々な品種にトライしています。
サヴァニャン(美味しいvin jaune期待してます!)
小公子(長野では初めて聞いた!)
モンドブリエ(早生だそう)
ツヴァイ(晩腐に弱いけど傘かければ…)
ガメイ
ピノノワールの魅力
長谷さん曰く、単一品種で完成度が高いのはやっぱりピノノワール。
激しく同意です❤️
単一で出すのであれば、やはりピノノワールでチャレンジしたい、とのこと。
出たら絶対買う‼️
シャルドネの可能性
言わずもがな、シャルドネは日本中、いや世界中どこでも植えられているオーソドックスな品種。
「どこにでもあるけど、本当に良いものは少ない」と。
これも激しく同意‼️
しっかり熟して酸もきちんとあるものを作りたいんだとか。
いやーーー、日本でそれができたら、また売れるんだろうなぁ〜〜
長谷さん、ワインは間違いなく美味しいし(お手頃価格だし)、
ちゃんとポリシーあるし、
こういった地に足がついた造り手さんは長く続いていってほしいものです😍