千曲川ワインバレー徒然記

自称・千曲川ワインコンシェルジュがワイナリーやヴィンヤードを訪れた際の記録です。

それぞれのマリアージュ指南

ヴィラデストワイナリーでのマリアージュ

とある日のマリアージュ探求の図

最近、世間のおうち時間が増えたからか、

マリアージュ指南の記事を

よく見かけます。

 
お寿司に、デザートに、、、

と多様で、想像するだけでワクワク!

 
ワインの知識を持つ方の発信も多いので、

勉強になります。

 
でも、時々物足りなさを感じる。

それは、実は肝心な部分が抜けてるからカモ。


ココに言及すれば

造り手も喜ぶし、飲み手の理解も深まる?

 
今回は私がなんとなく感じる

マリアージュ指南について書きます。

 
※悪口ではありません。

発信者にはそれぞれ目的があり、

私も発信者の一人として、

それは尊重しています。

ただ一つだけ、先日あまりにも

酷いものは見つけましたが…。

 

 

はじめに…よく見る2者構造

 
マリアージュ指南発信には

2種類あるように思います。

 
1、マリアージュのヒントを伝えるもの

この料理にはこの種類・この品種のワイン、

というようなもの。

わかりやすく言うと、

「肉には赤、魚には白」というやつ。

 
2、ピンポイントで合うワインを紹介するもの

この料理には〇〇ワイナリーのこのワイン、

というようなもの。

「たこ焼きにはカタシモワイナリーのたこシャン」

みたいな。

 


数日前、たまたま

一方が他方を非難する記事を

見かけたのですが、

私はどちらも正確かと思います。

 
まず1について。

明らかに?な間違いをしないためにも

基本は知っておいた方が良い

 
あのイチローでも

毎日素振りだけは欠かさなかったように、

何事も基本ありきです。

 
それにワインの場合、

そんなに難しくありませんし。

 


でも、

それだけではすぐ壁にぶち当たる。


なぜならワインは品種だけでなく

ぶどうの状況、造り方、作る人が違えば

味わいは変わるから。

 
そういう意味だと

2の、ある料理に合うワインを

ピンポイントで伝えるスタンスも納得。

 
あくまでもこのワインについては合う、

ということで。

 
両方の観点を入れたサイトもありますね。

 

 

上記2者に無いものは?

 
先述の通り、2者の紹介スタンスは

否定するものはありません。

 
ただなんとなく思うのが、

ワインの造りやその背景についての記述に乏しい。

 


例えば、

発酵から熟成まで全てステンレスか

それとも樽発酵 or/and 樽熟成か、

によって同じ場所、品種でも全く違う。

 
さらに例えば甲州の場合、

メルシャンきいろ香のような

柑橘香が際立つものか、

一般的な吟醸香が主張するものか、

でも全然違う。

 
突き詰めればそれは

栽培時のボルドー液散布量にまで遡ることになり、

提案者はそれも含めてワインを知り、

言及しても良いかと。

 

 

上記の例のように

同じ品種、同じ地域、同じヴィンテージ、

ましてや同じワイナリーであっても

味わいは全然違う。

 
更には

途中までの造りは一緒でも、

発酵が途中で止まり(or意図的に止め)甘さが残った、

無濾過であれば、タンク内の上部と下部とで味わいが変わる、

ということも。

 
そういう観点を持つと

ワインは一本たりとも全く同じワインはない、とも言えそう。

※それが良いか悪いかは別として。

 


1のように公式を教えたい場合も

2のようにあるワインをピンポイントで伝えたい場合も

品種や味わいだけでなく

香りや味わいの背景である”造り”まで

伝えてあげたら親切かな、と思います。

 
それこそ

「ワインてめんどくさい」

と思われちゃいそうですが…笑。

 
でもそれを知る方が結局は

応用しやすいんですよね。

 


そもそも…

人間の嗅覚味覚というのは

いつでも一定はありません。

 
その場の気温や湿度、気圧、

その人の体調によっても変化する

と言われています。

 

よくあるのは、

ワインが造られている土地で飲んだら美味しいと感じたけど、

お土産で買って家で飲んだらそんなに美味しくなかったというもの。

 

気分の問題もありますが、

その日、その土地の湿度、気圧などの違いの可能性もあるのです。

 

なので、誰かが「合う」と言っても

他人にとってはそうでもないことも。

昨日は良いと思っても

今日はそうでも無かったり。

※酸素と触れてのワインの変化もあります。

 


そういった事情をあげればきりがないので

個人として楽しむ分には、自由で良い!

かと笑。

 
私がよく言う

「自分の舌に自信を持って!」というやつです。

 


あ、でも資格取得を目指す方は別。

テストで合格するには個性ではなく、

教科書の方が大事なので。。。

  

 

私の場合

私が時々SNSで挙げている

「生産者直伝マリアージュ

目的がちょっと異なります。


最大の目的は

生産者の考えを知ってもらい、

少しでも身近に感じてもらうため。

 
それにもちろん

マリアージュを試したいと思う人が

彼らのワインを買うこと。

 
だから、

ちょこっと公式的な観点は伝えるけど

「この品種が合う」というような伝え方は

していない…ハズ。


この生産者がこのように造ったワインだから

この料理のココの味わいに合う!

と伝えるように(努力)しています。

 

 伝えられてなかったらすみません…。

 

 

最後に…おうちマリアージュの楽しみ方


家庭料理であれば、

料理ごとに使う調味料はだいたい一緒、

良い意味で味が一定なので、

それを軸に色々試してみればきっと楽しい。

 

同じ料理でも、

この前はステンレスのシャルドネでイマイチだったから

今日は樽熟成のシャルドネにしてみよう!

とかできます。

 

ほら、新しい献立にチャレンジするって

結構エネルギーいるし!

これなら同じ献立でも楽しめる!

 


また同じ日でも、同じ料理に

ワインを2、3種類用意して比べる。

 
その時選ぶワインの観点は例えば、

地域は違う、

ヴィンテージ・品種・樽熟成は同じ、みたいに

何の違いを知りたいのか

前もって明確にしておくと探求しやすいです。

 


更にもう一つの例。

一つの料理に一つのワイン、でも、

途中で料理の味変をさせてみる。

 
最初は焼き鳥に塩だけかけて、

次に塩&レモン汁にしてみるか、

最後にタレも試してみるか、とか。

 


ね?ちょっとワクワクしません?

 
特に後者は

夢中でやってると余裕で一日終わります!笑

お時間のある時にどうぞ!

 


さ、こんな時期だからこそ、

ワインも食事も、大事にいただきましょう!